■氏 名:
井倉 毅(いくら つよし)
■所属機関:
京都大学放射線生物研究センター
■職 位:
准教授
■略 歴
1997年京都大学大学院医学研究科博士課程〔外科系専攻〕真崎研究室にて博士号を取得
その後、米国国立衛生研究所(NIH)(Harold C. Slavkin博士)、ハーバード大学医学部ダナ・ファーバー癌研究所(中谷喜洋博士)博士研究員
2001年より広島大学原爆放射線医科学研究所、分子発がん制御、助手
2005年より東北大学大学院医学系研究科・生物化学分野、講師
2009 年より京都大学放射線生物研究センター、突然変異気機構研究部門、クロマチン制御ネットワーク研究分野、准教授として独立
■この事業での主な担当分野:
第四分野(分子応答)
■研究のキーワード:
染色体、クロマチン、DNA損傷応答シグナル
■研究室URL:
http://house.rbc.kyoto-u.ac.jp/mutagenesis2/index.html
■コメント
もともとは口腔外科という臨床で一流の口腔外科医になることを目指して、症例数が多い京大病院に入局したのですが、何故か口腔がんの患者さんばかりを担当することになり、悪戦苦闘の日々を過ごしました。 そんな中、治療してすっきりと治るもの、何をやっても制御不能なものなど様々ながんと向き合っている間に、しだいにがんのメカニズムを解明したいと漠然と思うようになりました。 すぐにまた臨床に戻るつもりで大学院に入学したのですが、分子レベルで様々な病気の原因を探ろうと真剣に研究に取り組んでいる研究者の方々と日々お話しているうちに、いつしか自分も研究にはまり込んでいました。
学生時代は、生化学など、真剣に勉強した記憶がないのですが、人生は不思議なもので、今は生化学が、専門です。 特に、現在は、がん研究ともつながりが深いDNA損傷応答シグナル活性化機構についての研究を、真核生物のDNA特有の構造であるクロマチンに焦点をあてて展開しています。 クロマチンの研究は、まだ歴史が浅く、多くは謎のままです。この謎の多いクロマチンに視点をおいて、新たな切り口でDNA損傷応答シグナル研究を行い、これまでにない概念を提唱したいと考えております。
■インターンシップについて
受け入れ可。蛋白質複合体のプロテオミクス解析、FRAP法などを用いたバイオイメージング解析などを指導