■氏 名:
藤通 有希(ふじみち ゆき)
■所属機関:
電力中央研究所 原子力技術研究所 放射線安全研究センター
■職 位:
研究員
■略 歴
東京大学大学院工学研究科にて修士号取得(平成24年3月)
平成24年4月より現職。現在、東京大学大学院工学研究科の博士後期課程に在学中
■この事業での主な担当分野:
第三分野(個体応答研究)
■研究のキーワード:
水晶体、放射線白内障
■研究室URL:
http://criepi.denken.or.jp/jp/ldrc/index.html
■コメント
本来透明である水晶体は、主に加齢によって白く濁り、白内障となります。水晶体全体が濁ると、失明に至ります。 この白内障は放射線被ばくによっても誘発されることが、ヒトでは1949年から報告されています。 そこで、このような放射線による白内障の発症を防ぐために、水晶体に線量限度が定められてきました。 線量限度は、疫学的知見を根拠として、国際放射線防護委員会(ICRP)により半世紀も前から勧告されてきましたが、2011年に大幅に厳格化されました。 ICRPが勧告した線量限度や放射線防護体系の枠組みは、日本を含む多くの国の規制に取り込まれていることからも、放射線白内障は再び注目を集めています。 この線量限度は、近年の原爆被爆者などの疫学的知見に基づいて決められていますが、その根拠となる知見は限られています。 さらに、放射線によってどのように水晶体が濁るのか、全ての小さな濁りが失明に至るような白内障に進展するのかといった、メカニズムは解明されておらず、疫学的知見を支持する十分な生物学的裏付けもありません。 そこで、私たちは、ヒト水晶体由来細胞の放射線応答の解析に取り組んでいます。 私は、放射線防護を勉強していく中で、放射線のヒトへの健康影響に興味を持ち、放射線生物の門をたたきました。皆様と一緒に勉強しながら、いろいろな発見ができると幸いです。
■インターンシップについて
要相談