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tokonami

■氏  名:

床次 眞司(とこなみ しんじ)

■所属機関:

弘前大学被ばく医療総合研究所

■職  位:

教授

■略  歴

早稲田大学大学院理工学研究科物理学及び応用物理学専攻にて
博士(工学)号取得(平成7年)
早稲田大学理工学研究所助手を経て
平成6年4月より科学技術庁放射線医学総合研究所環境衛生研究部研究員
平成23年1月より弘前大学被ばく医療総合研究

■この事業での主な担当分野:

第一分野(防護と被ばく医療)

■研究のキーワード:

放射線計測、物理線量評価、国際標準

■研究室URL:

なし

■コメント

あなたはいざという時に何ができますか?昨年3月に福島で、日本で初めて原発事故を体験しました。事故当時、着任したばかりの私の研究室にはほとんど機材がありませんでした。 周りの方に声をかけ、あらん限りの機材をかき集めて福島に乗り込みました。残念ながら当時はそういう研究者がほとんどいませんでした。 事故が起こったとき、まず何をすべきかわかっていたはずです。それは専門家が時々刻々と変わっていく事故の状況を正確に記録することです。これは後に人類の財産となるはずです。 この言葉を当時の所長にいただいて、私たちは前に進むことができました。十分とは言えない機材で、ありとあらゆる情報をかき集めました。今もなおそのデータの解析を進めています。 研究者とはどうあるべきかを問うた事故であったかもしれません。皆さんがいざという時何ができるかを常に考えながら、迅速な判断力と行動力のある研究者になっていただきたいと思っています。
研究内容は環境放射線・放射能の計測と物理的側面からの線量評価です。福島原発事故で環境中に放出された放射性物質がどのように拡散し環境に影響していくのかを時間的・空間的に捉えたいと思います。また、ご存知のように、環境中には今回の事故による人工放射性物質のみならず元々天然に存在する放射性物質があります。これらの放射性物質の測定やそれによる線量を評価することで、放射線に対して包括的に理解を深めてゆきたいと思います。私たちが取り組んでいる課題はまだまだ未知の部分が多いので、集中講義やインターンシップを通して、皆さんと議論しながら課題克服への活路を見出したいと考えています。

■インターンシップについて

受け入れ可。環境中の放射性物質の測定法や、物理的側面からの線量評価法などを指導します。