■氏 名:
細田 正洋(ほそだ まさひろ)
■所属機関:
弘前大学大学院保健学研究科医療生命科学領域放射線生命科学分野
■職 位:
助教
■略 歴
東京都立保健科学大学(現・首都大学東京)大学院保健科学研究科保健科学専攻にて
博士(保健科学)を取得(平成19年)
平成11年から中央医療技術専門学校診療放射線学科にて専任教員
平成20年から放射線医学総合研究所放射線防護研究センターにて博士研究員
平成23年2月より弘前大学大学院保健学研究科助教として現在に至る
■この事業での主な担当分野:
第一分野(防護と被ばく医療)
■研究のキーワード:
環境放射線、環境放射能、放射線計測、放射線防護
■研究室URL:
特になし
■コメント
私の研究対象は自然環境中の放射線や放射性核種です。放射線計測学をベースとした手法を用いて、主に大地からのガンマ線の線量評価やラドン・トロンの挙動評価を行っております。 車に測定器を積んで走りながら関東・中部・近畿のありとあらゆる市町村の自然放射線線量率を評価したり、土壌中や建材資料中からのラドンやトロンの発生割合を評価したりする中で、その変動要因について興味を持つようになりました。 これらを解明するためには放射線の知識だけでは十分ではありません。地球科学や土壌物理学など様々な専門知識が必要となり、私は様々な専門家と共同研究をさせて頂く中で幅広い考え方を学びました。
私が専門学校の教員をしていた頃は限られた測定器しかなく、その測定器を駆使して研究を進め、いくつかの論文を書く事がきました。 この経験によって、研究にとって最も大切な事は研究環境整ではなく(もちろん整っているのに越した事はないが…)如何に限られた条件の中で工夫できるかなんだという事を実感しました。
私が弘前大学に赴任した翌月に福島第一原発事故が起こりました。手持ちの一つ・二つの測定器しかない環境の中でわれわれは事故直後から福島に行きましたが、 今まで得た知識と経験を基に貴重な多くのデータを得る事ができ、その成果を社会に発信していく事ができました。 研究の基本は計測だと思います。放射線を計測するという事はどういうことなのか、そしてその結果が放射線防護にどのように役立つのか、皆さんも一緒に議論しませんか。
■インターンシップについて
受け入れ可。高純度Ge半導体検出器を用いた環境試料の放射能測定、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータによる空間線量率の評価等、環境放射線・放射能計測に関連する内容。