■氏 名:
今岡 達彦(いまおか たつひこ)
■所属機関:
放射線医学総合研究所
■職 位:
チームリーダー
■略 歴
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻にて博士号取得(平成14年)
その間、米国シンシナティ大学医学部にて客員研究員
平成14年4月より放射線医学総合研究所にて研究員
平成23年4月より同チームリーダー
平成24年4月より首都大学東京客員准教授を兼任
■この事業での主な担当分野:
第三分野(個体応答)
■研究のキーワード:
放射線発がんリスク、幹細胞、乳腺生物学、動物実験
■研究室URL:
http://www.nirs.go.jp/rd/structure/rcrp/erchrg.shtml
■コメント
私の本業は放射線生物学研究です。しかし3年ほど前に、幅広い専門知識を結集して放射線から人や環境を守る専門家(=放射線防護専門家)をどうやって育てるべきか、日本の年長者と若手にアンケートで聞いて、国際会議で報告する機会をいただきました。その時に見えてきたのが、次の3つです。
1.年長者が放射線防護専門家を育てているつもりでも、若手はそう感じにくい。
2.年長者は、若手はまず一芸(=自分の専門分野)を磨き、その後、放射線防護に入っていくのが良いと考えている。しかし若手には、放射線防護体系における自分の専門分野の位置づけがわかりにくい。
3.年長者の中には、放射線防護研究が他の先端科学より魅力的でないように見えることを心配する声がある。しかし若手の多くは、放射線防護に関わることは自己の責務と感じている。
右上の図のAは、当時の若手(もしかして自分)の中に見えた迷いを描いたもので、私はBの状態を目指すべきだと提言しました(『放射線科学』2009 年 10 月号)。 さて、日本が3.11の洗礼を受けた現在、皆様のように多くの人が放射線防護の大切さを認識し、その研究に自己を捧げようという人も増え、Bの状態に近づいていると感じます。しかし、専門家への道すじが変わったわけではありません。
「まず一芸に秀でる」
「自分の一芸の果たす役割を、意識する」
皆様の研修が実りのあるものとなるよう、お力添えできれば幸いです。
■インターンシップについて
該当せず。